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つむぎの館

Author:つむぎの館
当ページは「つむぎの館」のブログサイトです。
各種イベント情報から、「結城」周辺情報まで幅広くお伝えして参りたいと思っております。

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まとめ
03/11

新コーナー『奥順の一品』開設

Category : 未分類

つむぎの館ホームページに

新しいコーナー『奥順の一品』を開設いたしました。



百年以上の歴史を持つ弊社の豊富な商品の中から

各作品の生まれるまでの過程や作品に宿る印象を

書き綴ります。




IMG_5006-2(小 暗い2)




一言で“結城紬”といっても、一つ一つどれも素晴らしく、

宿る物語も実に多様です。

ずっと各作品のそれぞれの良さを表現できる場があればと思っていたので、

皆様にお伝えできることをうれしく思っています。




ぜひお楽しみくださいませ。




奥順の一品
http://www.yukitumugi.co.jp/okujun/








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02/02

お客様コーディネート紹介【亀甲細工】

Category : 未分類

久々の投稿です。

皆様お元気に過ごされていますでしょうか。




2月の初日、結城では初雪が降りました。

暖冬といわれることが多いですが、

今年も雪が見れてほっとするような、

でもやっぱり寒くてつらいなと思ったり

色々な感情が湧いてきます。





さて、先日常連のお客様が結城紬を

素敵に着てきてくださったのでご紹介

したいと思います。


201902021415136b3.jpeg



日頃からつむぎの館によく遊びにきてくださり、

スタッフ一同大変お世話になっている方です。



この日は亀甲細工が描かれた黒の結城に

作家さんが作られたという紅型の染め帯を

お召しでした。



20190202141451527.jpeg




半衿も市松の柄が描かれていて

洒落っ気たっぷりですが、帯締め・帯揚げで

上品なお色を合わせることで

全体にすっきりとまとめてらっしゃいます。





いつもお着物に合わせて、指輪の色も

変えてらっしゃるとのこと。



細かい部分にも気を配っていらして、

流石!と感じるコーディネートでした。








 
08/06

秋へ

Category : 未分類

8月になりましたね。

毎年迎えるはずの8月、今年は気温のことが

とても気になってなかなか外に出るのも勇気が

必要です。




そんななか、陳列館の展示は一足早く、

少しだけ秋を感じる装いへ変わりました。


201808041636208c9.jpeg





一部ご紹介します。





20180804163505b30.jpeg



草木染の結城紬。

自然から生まれた優しい色が特徴です。

色が柔らかく、落ちついた色合いが多いので、

秋にぴったりではないでしょうか。






201808041634310aa.jpeg



色無地もたくさんのお色を

ご用意しております。


最近では、ビビットなお色を

楽しまれる方も増えています。

心に感じ入るお色に出逢えれば

長く付き合える一品です。






直に見て頂くと、結城紬の

美しさをより深く感じて頂けます。


201808041634166e8.jpeg



ぜひ、お気軽に遊びに

お越しくださいませ。







 
03/26

草木染染色作家 田中茂梨氏トークイベント(後半)

Category : 未分類


結城で活動される染色作家 田中茂梨氏の

トークイベントの内容をお届けしています。

前半はこちらでご覧いただけます。
http://tsumuginoyakata.blog77.fc2.com/blog-entry-850.html



後半です。
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田中茂梨氏作 本場結城紬草木染(小石丸使用)



●ものづくりで大切にすることの一つに、”おおらかであること”というのがあるんですね。

それもね、菅原さんから教わったんだけども、主に暖簾(のれん)をつくられている方なんです。柄を描くときにも下書きをせず、その場その場で描く人で、私も図案は描かないんです。とにかくものをつくるとき生命感のあるもの、躍動感のあるものをつくるようにしろということを言っていました。図案を描いて、頭の中で考えていると躍動感がなくなっちゃう気がするものですから、そのときの気持ちでやっています。人それぞれで、図案を描いても躍動感のあるものをつくれる人もいるでしょうけども、私はそれはできないんです。ですから、時々こうしたらよかったかなと思うものもありますし、逆に今回は神様が手伝ってくれたというようなものもできるときもあります。色々です。


●生命力がある色というのはどういった色ですか。

水の中に浸かっている瑞々しさ、美しさ、艶を出せと言われましたね。なかなか難しいんですけどね。



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田中茂梨氏作 本場結城紬草木染(小石丸使用)



●植物の固体の特性、気候条件、糸の特性、そういったものが合わさって一つのものが出来上がっている。草木染めというのは人がコントロールできる部分がとても限られていますね。だからこそ、予想以上のものができたり、ものをつくるうえでの驚きというものが常にあるんですね。

ありますし、それが非常に大切なことなのではないかと思っています。また、日本のものづくりの流れといいますか、民族性に、そういったおおらかな部分というのはあったのではないかと思っています。

正倉院なんかにある古い裂を復元するプロジェクトがあったらしいですが、織を担当する人が調べたところ、微妙にね、柄がずれているんですって。でもまさか天皇に献上するものに技術の拙い人がつくるはずはない。調べた方の話では、そういう細かいところをこだわらない、おおらかさというのが奈良時代にはあったのではないかとおっしゃていました。そういう感覚がずっと日本の民族のなかにある一面ではないかと感じます。


●結城紬の糸も完全にまっすぐではありません。完璧に整っていないところに美の奥深さや面白み、温かみがあるのかもしれないですね。

不完全なものに美を見出すようなところがありますね。ちょっと歪んでいたり、欠けているものもある。


●不思議ですね。不完全なものを愛する意識がある一方で、職人的な緻密さを求める民族性もあります。

緻密さの極みに到達したのは江戸時代でしょうね。今では真似できないものがたくさんある。織物もそうだし、組紐も。


●草木染めの一つのよさは自然と落ち着くというか、安らぐという面があると思います。草木染めの色というのは部分部分で色にゆらぎがあって、それは糸の太さによっても色のつき方が違いますし、そういった自然のゆらぎがこの布には織り込まれている。同じくゆらぎをもつ結城の糸に草木の色はすごく相性が良くて、草木を染めたものが一番の結城だと思えます。




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今までの作品の余り布。一つとして同じものはない





小石丸について


●田中さんの作品の中には、小石丸を使って制作されたものも多くあります。

蚕の原種といわれていますよね。とても小さくて、飼育が大変なんですって。できる繭も小さいので回転マブシもそれ専用に作ってあげないといけないし手がかかるけども、できる糸はなんともいえない艶がある。これは私も感じました。今は当たり前になっちゃったんですけど、小石丸の糸を染めた当初はえっ!と思うぐらい違いましたね。艶がね、渋い艶なんですよ。いぶし銀というか。なんともいえない品のある艶がありましたね。そういう特徴のある糸です。


●縁あって、先代社長が小石丸を分けてもらえるという機会があり手に入ったんですよね。

「こういうのあるからどうだ」と声をかけてくれて、それが何より私の一つのやりがいになりました。


●通常、袋真綿をつくるのに繭を5~6個使いますが、小石丸は小さいのでもっと必要ですね。

そうですね。繊維の細さは1/2か1/3、長さも1/3ぐらいしかありません。これを結城の糸にする場合、同じ太さの糸をつくるのに普通の糸よりも2倍、3倍の繊維量が必要となります。ですから、普通の糸とは違う、微妙な艶が出るのかなとも思います。これは私の考えですけども、ダイヤモンドを細かくカットしたら光の当たる面が多くなって光り輝く。それと同じような現象が起きているのではないかと思います。また、しかし、繊維が短いので糸にしたとき毛羽が多くなって、その分最初は織るのが大変だと家内が言っていました。


●一本一本の繊維が細く、その分多くの繊維を引きだし糸にしているので、短いと糸を引くときにたくさん絡み、力がいります。つくるのが難しいですが、その分コシのある上質な糸ができ、そういう糸に最高の草木を染めたいと先代は思ったのかもしれません。




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「真綿から糸を成し、また真綿に帰す」


人生の中で人との巡り会いや出会いとか色々あって、大きく影響を受けることもあります。この道に入って、ちょっと結城の空気を吸っておかないといけないと思って、奥順さんの資料館に行きました。すると、たまたま現社長がいらっしゃってお話をしてくださったなかで、「結城紬というのは真綿から糸を成し、また真綿に帰す。それが結城なんだよ。」と、おっしゃった。

私は、それをずっと心に留めてつくってきました。暖かくて、軽くて丈夫という真綿の特徴そのものが結城の布味(ぬのあじ)。地機で制作しているのも結城の布味を出すには地機が一番だからだと思うからです。無撚糸を、腰で張り具合を調節しながら織ることで布に弾力が生まれ、着物となったとき身体に寄り添い、着姿が美しくなります。草木の目に優しい色も、結城の布味を活かした色だと思います。その布味を活かした形というのが私の基本です。




(2018年2月3日)
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作品はその人の考えや想いが映し出されるもの。

今回、田中茂梨さんが草木染に至るまでの経緯、

出会った人からもらった言葉、制作に込める想いを伺い、

美しい作品の数々がなぜ生まれているのか、

心から納得させられました。




展示会は終わってしまいましたが、草木染の

結城紬はつむぎの館にございます。

実際にご覧になられたい方はスタッフに

お気軽にお声がけくださいね。




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田中茂梨氏作 本場結城紬草木染(小石丸使用)










 
03/25

草木染染色作家 田中茂梨氏トークイベント(前半)

Category : 未分類


2月25日(日)に終了しました

「静の表層-色の重ね 草木染-」展



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たくさんの方にご来場いただき、草木染の優しい色合いを

感じ、触れて頂ける機会となりました。




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今回は、結城で活動されている染色作家

田中茂梨さんを招き、話を伺いました。

草木染めや師匠となる人との出会い、素材、

ものづくりに対する想いなど多く語られました。

会場で聞き逃してしまったという方、

ぜひお楽しみくださいませ。




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染色作家 田中茂梨氏インタビュー
 (インタビュアー:奥澤順之)


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田中茂梨氏



菅原匠さんについて


●草木染めに魅入られた菅原匠さんとの出会いについて

50年来の家族ぐるみの付き合いをさせてもらっています。周りに染色関係の人が大勢いて、私もそのうちの一人だったわけです。本当に色んな方がいました。当時染色に既に携わっている人もいたし、これから染色を目指す人もいた。藍染から友禅から、一時久留米絣の人もいたし、中には象牙を藍染で染めるという人もいた。

菅原さんは元々は父の仕事のお客さんだった人の息子さんで、本当は絵描きになりたかったんだけど実家が呉服をやっていたもので友禅をやって、それから藍染に魅入られちゃって、それから藍染を専門にやるようになった。そういう人です。


●菅原さんは白洲正子さんとも親交があったそうですね。

そう。その人の周りに埼玉で織物をやっている人がいて。草木染めでやっていたんだけど、それが白洲正子さんの目にとまって可愛がられていた。そのご縁で菅原さんも知り合ったそうです。


●色んな方を魅了された方なんですね。

そうですね。陶芸の辻晴明さんという方もいたし、藍染紺屋されている方もいたし、それから型絵染で有名な芹沢銈介さんの工房にいらした方も出入りされてました。


●菅原さんのどういったところを師として仰いでいたのですか。

とにかくね、長く付き合うなかで、「ものを見る眼、ものに感ずる心」というのを自然と教わりましたね。私がこの道に入るときにも相談したんですけど、「田中さん、ものをつくるというのは死に物狂いのことなんだよ。とにかく一生勉強しなくてはいけないし、一生感性を磨かないといけない。」と言われましてね。「技術がものをつくるのではない。あくまで心だ。その人の感性がものをつくるのだから技術は影に置け。あまり技術を表面に出してこれみよがしにやると、物欲しげでいやらしくなってしまう。とにかく一生、感性を磨きなさい。」と。一番最初に、それを言われましたね。



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草木染めについて


●草花を見て絵に描いたりもされるんですか。

絵は描かないですね。写真は撮りますが。絵心があまりないんですよ。


●草花をずっと見続けて、何かを見出すことはありますか。

やはり我々は自然の中に生きている、あるいは生かされているというのを自然の中に身を置いていると感じますし、自然の色を見ていると心が休まります。そして、草木染めを始めてからなんですけども、色に表情があるかなと思うんですよね。それは光に敏感だからかなと思うんです。草木染めは光の吸収率がいいんですよ。ですから、ちょっとした微妙な光でも敏感に反応する。それが表情となって現れているのかなと思うんですね。そういうことを実際に携わっていて感じます。


●日本人の感性ってすごく繊細な部分がありますね。例えば、桜ひとつ取ってみても色んな桜を描いてきました。そういった敏感な感性を持ちあわせたことが、日本で草木染めが未だに残っている一つの理由かもしれませんね。




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制作風景





結城での制作について


●菅原さんとの出会いもあり、結城に来られたのですが最初はどのようなことを
 されたのですか。

最初は地元の人がやっていることを学ばないと仲間に入れてもらえないので、皆さんと同じ化学染料で亀甲絣を5年程やりました。私個人の意見なんですが、細かい柄が好きじゃなくて。なにか違うものをやりたいと思ったのと、草木染めというのが当初から頭にあり、縞が好きなので、じゃあ、草木染めで縞をつくろうと。僕のなかでは、縞というのは究極のデザインじゃないかと思っているんです。


●結城紬は江戸時代に花開いたのですが、粋の文化に支持されていました。田中さんが目指しているのも江戸時代の粋です。かっこいいけども色気がある。見た目のきらびやかさよりも香り立つような格好良さがあります。

慎ましくね。それを目指したいですね。


●奥様も制作に携わってらっしゃいまして、160細工まで織った経験もお持ちです。今では160細工は年間で1、2反出来上がってくるかどうかという希少なものですが、鍛練の先に行き着いた人だけが織れるものです。そのような技術をお持ちの方だからこそ、草木で染めた繊細な糸にも対応でき美しい布が出来上がるんですね。


●化学染料から草木での制作がいよいよ始まったときには、どのように勉強されたのですか。

まったくの独学ですね。本を読んだりしてつくっていたんですけども、工業指導所の先生方には折にふれて教えて頂きました。

結城は堅牢度の規格がとても厳しいんです。なのでいつも、最初は糸に染めて試験を受けて規格を通るものだけで織っています。堅牢度の試験は5段階あるんですね。そのうち、一般的には3級あたりが合格なんですが、結城は一つ上の4級の評価にならないと合格にならない。ドイツ製の大きな電球を20時間当てて、色が焼けなければ合格になります。厳しいんですけども、やっぱりみなさんから大切なお金を頂くのできちんとしたものをつくらないといけないと思っています。なので、全部一反ずつ堅牢度試験を受けてます。


●このお話を伺って私たちは驚きました。草木染めは退色しやすいというイメージがあったので。厳しい審査を通っていることで安心感がありますね。田中さんにとっては大変でしょうけど。

大変です。それはもう大変でした。草木をはじめた当時、待っている間は心臓がどきどきして、万が一受からなかったら組合の審査を受けられなくて不合格品になってしまう。もう、生きた心地がしなかったです。


●様々な色が生まれていますけども、堅牢度との戦いでもあったんですね。

ですから、使いたいという色があってもできないものもあります。とても有名なもので梔子がありますが、あれも結城の規格では合格できませんでしたね。


●そうやって厳しい道を通って生まれてきた色だと思うと、とても感慨深く思います。

そうですね。ただ草木にしても化学染料にしても、いつかはやせていきます。しかし、草木染めの場合は色がやせてもそれなりのいい色を発する。それが一つの特徴でもあると思います。



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後半に続きます。